モバイルバッテリーの捨て方6選!無料の回収・処分方法をご紹介
『モバイルバッテリーの処分方法について困っていませんか?』
使い込んで古くなってしまったモバイルバッテリーを捨てたいけれど、「そのままゴミとして捨てられるのか?」「回収ボックスはあるの?どこなの?」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
特に、分からずにそのまま保管し続けていることに不安を感じたり、処分するにしても正しい捨て方を知らないなど、一般的なゴミとは異なるものでもあり難しく考えがちです。
そこで今回は、モバイルバッテリーを正しい方法で安全に処分する方法について詳しくまとめてみました。様々な製品に備え付けられているバッテリーも、同様の方法で処分することができるため、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】 |
① モバイルバッテリーの処分の方法 |
② 処分をする際のタイミング |
③ 注視しなければならない状況など |
処分を行う際の注意事項
モバイルバッテリーを処分する際には、正しい知識のもと安全な方法で処分をしなくてはなりません。
以下では、処分を進めて行く際に重要となる基本事項をお伝えいたします。
モバイルバッテリーってどんなもの?
今や私たちの生活に欠かせないツールとなっているモバイルバッテリーですが、処分を進める場合に『危険物』『処分困難品』『リサイクル品』といった類の扱いとなることをご存じでしょうか?
厳密な定義や括りはあまり見受けられず、リサイクルが求められる製品として独立した品目で扱われている場合が多いでしょう。
そのため、一般的なゴミのように処分を進める場合には、特定の回収場所に持ち寄り回収してもらう必要があります。
「ニカド電池」「ニッケル水素電池」「リチウムイオン電池」など、世の中に流通しているバッテリー製品であれば概ね該当してきます。
自動車のバッテリーについては、JBRCの対象外の製品となり自動車関連業者に相談をして回収してもらう必要があります。
基本はJBRC加盟店で引き取ってもらう
ご家庭にある不要なモバイルバッテリー製品を処分する場合、JBRC加盟店で回収してもらう必要があります。原則、回収には費用は掛からず無料となっています。
自治体や公共施設等などでのリサイクル回収が整備されていない場合には、こちらが最終的な処分方法となることを覚えておきましょう。
JBRC加盟店と聞いてもあまり馴染みがありませんが、簡単に表現をしてしまうと『モバイルバッテリーの回収に協力してくれる販売店(企業)』となります。
全ての販売店が協力加盟店とはなっておらず、自治体や地域によっても異なります。しかし、多くの場合は家電量販店がJBRC加盟店となっている場合が多いです。店舗ごとに回収対応の可否が異なるため、あらかじめJBRCの公式ホームページで調べておくことが推奨されます。
※JBRC加盟店では全てのバッテリー・充電池製品を回収してもらえるわけではありません。加盟店側で取り扱える製品に関わるバッテリー・充電池製品でなければ受け取りを拒否される場合もあります。
また、自動車のバッテリーについては、JBRCの対象外の製品となり自動車関連業者に相談をして回収してもらう必要があります。
回収ボックスがあれば利用する
お住いの自治体でモバイルバッテリーや充電式電池の回収が行われている場合は、小型充電式電池のリサイクル回収ボックスが設置されている施設等で投入して処分することができます。
自治体によっては家電量販店等のJBRC加盟店に設置されているリサイクル回収ボックスを利用するようにと案内される場合もありますが、多くの場合は市区町村の役所に設置されています。しかし、現在は役所1箇所のみに設置されているケースが圧倒的に多いです。
モバイルバッテリーや小型充電式電池のようにリサイクルが必要なものの場合、当たり前のように回収ボックスが利用できるはずと考えがちですが、実際には利用できない地域も非常に多いです。小型家電回収ボックスは設置されていても、バッテリー・電池類の回収ボックスは設置されていない状況も多いでしょう。
リチウムイオン電池等の小型電池は小型家電ではないため、本来は小型家電回収ボックスに投入することはできません。しかし、自治体によっては一緒くたに投入を許可している場合もあるかもしれません。
※JBRC加盟店で利用できるリサイクル回収は、店内に回収ボックスが設置されておらず店員さんに声を変えて回収してもらう形式の場合も多いです。
モバイルバッテリーの使用制限は?
モバイルバッテリーには使用できる回数に限りがあるとされており、無限に使用できるものではありません。しかし、処分を推奨するまでの期間等や使用回数(充電回数)については、ある程度の指標が公開されています。
一般的なスマホ1台分を満充電させられるモバイルバッテリー製品の場合の使用制限は、充電回数300~500回と案内されています。
充電回数はあくまでも目安であり、必ずしも使用できなくなるわけではありませんが、頻繁に利用している状況があれば1~2年程度で寿命が来ると考えておいた方が良いでしょう。
膨張や形の変化に注意する
モバイルバッテリーは、制限なく使用し続けられるものではなくいつかは寿命が訪れます。そのため、もう使用することができない状態となったモバイルバッテリーを使い続けると、膨張したり発火したりする場合があり大変危険です。
ここで気を付けなければならないのは、そのような危ない状態や捨て時となった場合に、「正しい処分方法で捨てることができるか」ということが重要になってきます。また、処分が面倒だからといって保管し続けることも危険です。そのため、出来るだけ早期に処分を進めることが大切です。
正しい方法でモバイルバッテリーの処分を行わなかった場合、ゴミ収集車や清掃施設で爆発や火災などが起こる可能性があります。特に、膨張している状態は非常に危険で、モバイルバッテリー内に充満した気体があふれ出ることで発火などの事故に繋がってしまいます。
小型家電ゴミとしては処分できない
モバイルバッテリーは小さなサイズの製品が多いです。そのため、モバイルバッテリーを小型家電回収ボックスに投入すれば処分が可能と考えている方は多いでしょう。
しかし、この認識は誤りであり、基本的に小型家電回収ボックスにはモバイルバッテリー製品を投入してはいけません。※1
先述の通り、膨張するなど危険な状態となっている場合もあるため、投げ入れたり、上から物が投入されて荷重が加わるような環境は適していません。危険性も高いため、適切な場所への処分が必要となります。
バッテリーを含む製品で小型家電回収ボックスに投入可能な物については、「デジカメ」「スマホ」「シェーバー」「電子タバコ」など、比較的小さな製品で内蔵バッテリーが取り外せない製品が対象となるでしょう。
※1:モバイルバッテリーを回収する環境が整っていない自治体や地域の場合には、未だに小型家電回収ボックスへの投入が認められている場合もあります。
モバイルバッテリーの処分方法6選
モバイルバッテリーを処分する方法は、無料のものから有料で処分するものまでさまざまです。
ここでは、モバイルバッテリーや様々な製品に内蔵されているバッテリーなどを処分するための6つの方法をご紹介しています。
まず、考えられる処分方法について一覧にまとめてみました。
処分方法 | 処分可否 | 詳細 |
① 自治体の回収ボックスを利用する | 可能(無料) | 自治体の役所に設置されている リサイクル回収ボックスを利用する |
② 製造メーカーでの回収を利用する | 可能(有料) | メーカーにより受付状況は異なる 多くの場合で可能だがやや手間 |
③ JBRC協力企業での回収を利用する | 可能(無料) | 地域によって協力企業の有無が異なる |
④ リサイクルショップで売却する | 可能(無料) | 新品未使用品やキャンプ用品は需要あり |
⑤ フリマアプリやネットオークションで売却する | 可能(無料) | 売却価格を受け取れる |
⑥ 不用品回収業者に回収してもらう | 可能(有料) | やや費用は高めとなる |
一般的な不用品とは異なる点として、自治体のゴミ収集サービスでは処分することができない特徴があります。
このように、普通の処分方法が選べない特殊な製品となるため、しっかりとした処分を行う場合にはやや手間が掛かることとなってきます。
① 自治体の回収ボックスを利用する
自治体によって回収可能となる案内がある場合に限り、各自治体が設置している回収ボックス等を利用することができます。
ただし、回収ボックスの利用には制限があり、30cm×30cm(サイズは自治体により異なる)の投入口に入るものに限り利用が可能となりますが、それ以上のサイズとなる場合には他の処分方法を検討する必要があります。
さらに、自治体の回収ボックスでは、危険性のある状態のモバイルバッテリーは注意して捨てなければなられない場合があります。投入時にできるだけ振動や衝撃を与えないように、そっと入れる配慮が必要です。
こちらの回収ボックスについては、「小型家電回収ボックス」とは異なるため注意が必要です。
② 製造メーカーでの回収を利用する
製造・販売もとのメーカーであれば回収に対応してもらえる場合があります。バッテリー製品という特殊性もあるため、多くの場合で問題なく回収方法が設けられています。
しかし、モバイルバッテリーを送る必要があるため、費用や手間が掛かる場合がほとんどです。また、直接回収してもらえる他の処分方法を案内される場合も多いかもしれません。
昔に販売された製品でPSEマークが無いものであっても、メーカーさえ分かってれば問題なく対応してもらえるでしょう。
③ JBRC協力企業での回収を利用する
リチウムイオンバッテリー等を含む様々なバッテリーを無料で回収してくれる協力企業が存在しています。
JBRC(Japan Battery Recycling Center)に加入しているメーカー・企業であれば、店頭で製品を引き取ってもらうことができます。地域によって協力企業・店舗の有無は異なりますが、多くの地域で回収が可能な環境が設けられています。
しかし、JBRCに加入している企業・店舗(加盟店)であれば何でもバッテリー製品を回収してくれるわけではありません。ほとんどの場合、協力企業・店舗で取り扱うジャンルの製品が対象となってくるため、モバイルバッテリーであれば家電量販店、工具のバッテリーであればホームセンター、自転車のバッテリーであれば自転車販売店というかたちとなってきます。
製造メーカー自体が倒産してしまったという場合など回収依頼先が無い場合には、こちらの処分方法を利用すると良いでしょう。
※自治体で利用できる回収ボックスとは異なり、JBRC加盟店での回収の際は定められた回収ボックス等は存在しないないため、店舗スタッフに直接聞いて確認する必要があります。その為、加盟店に回収ボックスが設置されていないからといって回収対応が行われていない訳ではありません。
④ リサイクルショップで売却する
一般的なリサイクルショップでは、未使用のモバイルバッテリーや非常用電源等の様々な種類のバッテリーを買い取ってもらうことが可能です。
製品の特性上、使用に制限があるものでもある為、使い込まれたバッテリーに関しては買取ができない場合もあるでしょう。また、製造からどのくらいの期間が経過しているかによっても買取が成立しない場合がありそうです。
リサイクルショップで売却をする場合は、直接お店に持ち込む必要があるので、近くにお店がない場合や持っていく時間がないという人にはあまり向いていない処分法といえるのかもしれません。
買取サービスを利用する場合、「PSEマーク」の記載がある製品であれば特に問題はありません。
⑤ フリマアプリやネットオークションで売却する
モバイルバッテリーをフリマアプリやネットオークションに出品して処分するという方法もあります。
リサイクルショップで売却するよりも高値で取引することができる可能性もありますが、売れるまでに時間がかかることや販売手数料・送料などが必要になります。
しかし、新品未使用品を除くと基本的には中古品となるため、「中古でも需要があれば売れるかも」というくらいの気持ちで出品するのが良いかもしれません。
また、製品自体の価格もそこまで高くない場合が多く、中古品を購入するよりも新品を購入してしまった方が安心・安全ということで需要が低い可能性もあります。逆に、キャンプ等で使用する非常用電源や容量の大きな製品であれば、人気も高いかもしれません。
⑥ 不用品回収業者に回収してもらう
モバイルバッテリーの捨て方・処分方法の1つとして、「不用品回収業者に依頼する」という方法があります。
不用品回収業者は、家庭の不要なものを回収してくれる便利な業者です。家具はもちろん、壊れた家電や使わない日用品や生活用品などにも対応してくれるので、引っ越しや断捨離でたくさんの荷物をまとめて処分したいという人には特におすすめです。
不用品回収業者は民間の企業なので、中には高額な料金を請求された、不法な廃棄をしている悪質な業者もありますので、注意が必要です。安心できる業者を選ぶには、「廃棄物収集運搬許可証」を取得しているかどうかを確認することが大切です。
まずは、複数の業者から見積もりを出してもらうのも良いでしょう。料金やサービス内容に納得できれば、自分の都合の良い日時を決めて回収依頼をします。
リユース本舗では、壊れてしまったモバイルバッテリーも回収可能ですので、忙しくて時間がないという人にもおすすめです。
モバイルバッテリーの処分に関するトラブルシューティング
モバイルバッテリーの処分にトラブル・疑問点はつきものです。どう対処すれば良いのか分からないのに周りに聞ける人がいなかったり、あれこれやっても思ったように処理できなかったりするとイライラしてしまうこともあるでしょう。
モバイルバッテリーの処分に関するトラブルシューティングについて詳しく見てみることにしましょう。
自治体のゴミ収集では処分できない?
現在、多くの自治体では一般ゴミとして収集・回収をしてもらうことはできません。各自治体ごとの分別ルールを確認してもらうと分かりますが、どちらの地域でも回収対象として設けられておりません。
モバイルバッテリーは、不燃ゴミ・金属ゴミ・小型家電ゴミとして捨てられるのではないかと考えがちですが、そのままゴミとしてに出すことは危険です。収集・回収作業時に重大な事故に繋がる可能性があります。
まずは住んでいる地域のゴミ出しのガイドラインなどを確認して、どのような分別方法があるのかを調べてみましょう。
【リチウムイオン電池を含む製品の誤排出は非常に危険】
■東京23区で緊急事態の“SOS”「粗大ごみ廃棄控えて」 処理施設を火災で一部使用できず(2023/12/22)
参照:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231222/k10014296651000.html
江東区にある処理施設が、2023年11月に起きたリチウムイオン電池が原因とみられる火災で使えなくなり、
現在は、不燃ごみの処理施設で代わりに処理している。仮復旧は2024年3月頃とみられています。
上記のように事故に繋がる恐れがあるため、誤ったかたちで処分を行わないように注意が必要です。
バッテリーを取り出せない
バッテリーを処分したいけれど、「製品からどう取り出して良いのかわからない」という人は多いのではないでしょうか。
製品によってはバッテリーを取り出すことができない場合もあるでしょう。その場合には、一般的な処分方法を選ぶのではなく、メーカーに問い合わせて案内に添って処分を進める方が適切です。
メーカー側で回収してくれたり、販売店でも回収してくれる、新たな製品を購入して引き取ってもらうなど、最適な方法を選択して、スムーズに手放すことができるように意識した方が良いでしょう。
モバイルバッテリーを処分する前の準備や目安
モバイルバッテリーを処分する場合、現状の状態を一度確認して、問題ない状態かどうかを再確認して準備をしておきましょう。
充電できる量が減ってきてないか?
モバイルバッテリーの劣化や寿命を感じさせられる場面の1つに、充電できる電力の量が減った場合があります。
製品によっては、スマホ1.5個分など充電できる電力の量についての案内があります。そのパフォーマンスが著しく低下してきた場合は劣化が進んでいると考えてしまって良いでしょう。
満足な充電量が得られなくなってきた場合には、買い替え・処分の時期といえるでしょう。一般的にモバイルバッテリーは300回程度の使用で寿命を迎えると言われています。
電力の残量はあるか?
長期間使用をしていなかった状態のモバイルバッテリーの場合は、自然放電が起き電力が残っていることはほとんどないと考えられますが、最近まで使用されていたものの場合には、もしかすると電力が残されている可能性があります。
電力が残っているか確認しようとすると事故が起きる場合も考えられます。そのため、ある程度の期間放置したと分かる場合には、あえて電源を入れたり確認しようとしないことも重要です。
久しぶりに電源を入れたタイミングで何か事故が起こる場合も考えられるため、残量確認や動作確認の際は気を付けましょう。
最後に使用してからどのくらいか?
使用をせずに1~3ヶ月程度が経過しているだけであれば、そこまで気にする必要はありませんが、放置している期間がある程度あれば、製品には何かしらの劣化が起きている可能性があります。
そのような側面から、6ヵ月、1年と放置してい待ったモバイルバッテリーは、昔のまま十分に使用することはできなくなっている場合も多いため、合わせてどんな状態となっているかを確認しておきましょう。
特に、暑い夏の時期や寒い冬の時期にどのような環境下で保管されていたかによっても変化は大きい場合があるので注意しましょう。
膨張等が起きていないか?
モバイルバッテリーが膨らみ、膨張している場合にはすぐに使用を中止しましょう。この状態は非常に危険な状態です。
この膨張は、モバイルバッテリーの内部の設備の劣化により、電解質が酸化してガスが発生して行き所が無い状態となっています。このガスが外部に漏れ出すと発火が起きるため、一歩間違えると非常に危険です。
直ぐに回収してもらうなどして処分をしましょう。また、回収場所に持って行く場合にも、衝撃や振動などを避けて安全に持ち運びましょう。
まとめ
モバイルバッテリーの処分には、まず何よりも処分方法が限定されることが分かりました。処分方法については、この記事でご紹介した方法から選ぶことができます。
- 自治体の回収ボックスを利用する
- 製造メーカーでの回収を利用する
- JBRC協力企業での回収を利用する
- リサイクルショップで売却する
- フリマアプリやネットオークションで売却する
- 不用品回収業者に回収してもらう
これらの6つの処分方法があります。どちらの処分方法が良いのかは、それぞれの環境に合わせて選ぶようにしましょう。
モバイルバッテリー・小型充電式電池の処分は危険性を伴う場合も多いため、出来るだけ速やかに安全な方法での処分が求められます。誤った捨て方・処分方法とならないように十分に注意しましょう。
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