バッテリーの処分方法6選！無料の回収・捨て方をご紹介

『バッテリーの処分方法について困っていませんか？』

バッテリーは、私たちの生活を支える電力供給に欠かせないの充電機器の一つです。特に、車やバイクといった乗り物に使用されていたり、ポータブル電源などの製品など様々なシーンで活用されています。

しかし、これらの充電機器は便利な反面、適切な方法で処分をしなければ危険な場合もあるため扱いが難しいものです。今回は、それら廃バッテリーの適切な廃棄・処分方法について解説します。

当記事では、車・バイク用等の「カーバッテリー」に焦点を当ててご紹介します。処分にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

① バッテリーの正しい処分方法

② 処分する際の注意事項

③ 危険性や安全な取り扱い方

バッテリーについて

バッテリーとは、一般のご家庭にもあるような小型電池の大型版のような物であり、基本的にはよくある「電池」と大きな違いはありません。

しかし、サイズや用途も異なるため馴染みがないものでもあります。まずは、そんなバッテリーがどんなものであるかを確認していきましょう。

バッテリーとはどんなもの？

主に一般的にバッテリーと呼ばれるものは、自動車の電源を入れて起動させる際や、エンジンを動かしていない状態で電力を必要とする際など、自動車の電力を補助する目的で利用される自動車用バッテリーを指します。

エンジンさえかかってしまえば自前で発電をすることができますが、エンジン非稼働時の夜間に社内のライトをつけたりハザードランプを付ける際など、電力が必要となる場面でバッテリーが使用されます。

つまり、自動車に電池が載っているという状態といえるでしょう。

種類や用途について

バッテリーには様々な種類のものがあり、それぞれに特徴があり用途も異なってきます。

今回は、一般的なバッテリーについていくつかご紹介いたします。

本記事で取り挙げるバッテリー(自動車用バッテリー)については、鉛酸バッテリーが該当するでしょう。

寿命はあるの？

一般的なバッテリー(鉛酸バッテリー)の寿命は、おおよそ3～5年とされています。特に問題のない適切な環境下であれば、寿命は4年前後になると考えてしまって良いでしょう。

ただし、バッテリー製品となるため使用期間・回数が多ければ多いほど寿命は短くなってきます。自動車の場合には、以下のような症状が出るとバッテリーの寿命と判断できるでしょう。

・エンジンが掛かりにくい
・エンジン音に普段と違いがある
・窓の自動開閉等の動作の反応が鈍い
・ヘッドライトの光が暗くなっている

上記のように、自動車の動作に分かりやすく変化を感じる場合には、バッテリーの寿命かもしれません。

また、バッテリーを保管している場合には、温度管理に注意しましょう。バッテリー製品は基本的に高温の環境下では劣化が促進してしまいます。更に安全に管理する必要があるため、衝撃が加わったり破損が起きるなどの状況は避けなければなりません。

特に、破損をすると液漏れが起きる場合があり、人体へ悪影響が懸念されるなど危険な場合も出てきます。

大きさや重量・種類

自動車に使用されているバッテリーは、主に3つ種類があります。

軽自動車や小型の自動車、普通乗用車の場合、縦127mm×横200mm程度のサイズのバッテリーが使用されています。重さは約10～13kgとなります。大型のトラック等の場合、縦170mm×横200mm程度のサイズとなり、重さは約20kg程度となります。

バッテリーの大きさだけを考えると、洗剤の箱よりも少し大きい程度のサイズ感であるため、そこまで大きくもなく簡単に持ち運びできそうな印象を受けるでしょう。しかし、実際には10kg以上の重さがあります。

見た目に反して非常に重くなっており、運ぶ場合には同じサイズ感の岩の塊を持ち上げることと同じくらいの労力が掛かってきます。また、取っ手なども無く持ち運びやすい形状ではないことも重さを感じさせる理由でしょう。

自治体での扱いやゴミの種類

基本的にバッテリー製品については「自治体で処理ができないゴミ」となります。バッテリー類の品目は『適正処理困難物』として指定されているため、自治体では収集がされないものとなっています。

先述の通り、バッテリーの内部には人体や環境に悪い影響を及ぼす有害・化学物質が含まれている為、リサイクル回収が行われることが前提となっています。

その為、間違った認識でゴミに出してしまったり、不法に放置・投棄するようなことは避けなければなりません。違反を行った場合には、罰則が科せられるため注意が必要です。

スマートフォンの充電に使用されるモバイルバッテリーについては、回収対応を行っているJBRC加盟店・協力店に相談をして回収してもらう必要があり処分方法も異なります。

適正処理困難物について

適正処理困難物とは、一般的なゴミ等と合わせて廃棄・処分を進められない品目となります。

多くの場合、有害な物質が含まれていたり特殊な方法で処分を行う必要があるなど、専門的な環境や設備が必要となっています。また、再利用やリサイクルが必要な場合にも個別の対応が必要となります。

このように特別な方法による廃棄・処分が必要となるため、一般ゴミと同様には扱われていないものです。

これらの適正処理困難物については、概ね全国的な扱いは同じですが、地域や自治体によっては指定される品目が異なってくる場合もあります。

バッテリーの処分方法6選

バッテリー製品を処分する場合、主に以下の6つの処分方法を利用することが可能です。

① カー用品店で回収してもらう
② ガソリンスタンドで回収してもらう
③ ホームセンターで回収してもらう
④ 整備・交換の際に回収してもらう
⑤ 買取専門店に買い取ってもらう
⑥ 不用品回収業者に依頼する

バッテリーは、日常生活で頻繁に使用するようなものではなく主に自動車の部品パーツとなることから、自動車関連のお店を介して処分するようなかたちとなってくるでしょう。

どちらの方法で処分を進めるかはご自身の環境にも合わせて選択をしていきましょう。

① カー用品店で回収してもらう

カー用品店では、無料でバッテリーの引き取りを行ってくれるお店があります。お店によっても対応は異なりますが、大手チェーン店であれば回収を行ってもらえる場合がほとんどです。有料で処分のみを受け付けている場合もあるでしょう。

引き取りには条件を設けている場合もありますので、まずはバッテリーを購入したお店に回収を依頼したり、買い替えを行うなど、お店の引き取り条件に合わせる必要があります。

また、回収を依頼する場合には基本的に使用済みバッテリーを自己搬入することになるため、持ち運ぶ場合には衝撃が加わったり落下させてしまうなど、破損が起きないように注意する必要があります。

持ち込みに際し予約が必要となる場合もあるため、回収を依頼する場合には一度店舗に連絡をして確認をしておきましょう。

② ガソリンスタンドで回収してもらう

一部のガソリンスタンドでは、バッテリー製品の回収に対応している店舗も存在しています。様々な種類のサービスに対応している有人スタンドにて受け付けている場合が多いです。整備工場が併設されているスタンドであれば多くの場合は対応しています。

引き取り・回収には数百円ほどの費用が掛る場合があるでしょう。また、基本的にご自身でガソリンスタンドに搬入する必要があります。

こちらについても、回収を依頼する場合には一度店舗に連絡をして確認をしておきましょう。有人スタンドであってもかならずしも回収に対応してくれるとは限らないため注意しましょう。

③ ホームセンターで回収してもらう

一部のホームセンターでは、条件が合えばバッテリーを引き取ってもらえる店舗もあります。

ホームセンターの場合には、新たなバッテリーへの買い替えを行う際に回収をしてもらえる可能性があります。費用も掛からず無料の場合が多く使い勝手も良いですが、条件が厳しい場合が多いです。

ホームセンターでの引き取り・回収には、「過去に同じお店で購入したもの」「購入箱や袋の提示」「レシート・納品書・明細書の提示」などの条件が求められます。確実に回収してもらえる場合がほとんどですが、多くの場合で条件を満たすことは難しいです。

※ホームセンターでの回収条件は、概ねどのような製品でも同様となる、購入時の袋やレシートが求められます。

しかし、ホームセンターでバッテリー単体を購入することはほとんどないだろうと思われ、現実的にも活用できる機会はあまりないかもしれません。

④ 整備・交換の際に回収してもらう

自動車やバイクに使用されているバッテリーは、車検・整備の際に定期的に交換が必要な部品でもあります。その為、2～3年に1度は交換による処分を行う機会が来るでしょう。

基本的に自動車を整備してもらえる環境がある「自動車用品店」「ガソリンスタンド」等であれば交換してもらうことができるでしょう。その際に、新しいバッテリーの購入・設置に合わせて、古いバッテリーを引き取ってもらえます。

また、先述の通り車検の際にも交換してもらうことが出来るため希望することも良いでしょう。交換時期が来ている場合には、車検に合わせて交換してもらうことができれば、面倒な手間も掛からずに新調できるでしょう。

ただし、これら整備の際には費用が掛りますのでご注意ください。新たなバッテリー部品の費用はもちろんのこと、交換費用として1,000円程度が掛かると考えられます。お店によっても交換対応費用は変化する為、無料となり費用が掛らない場合もあるでしょう。

バッテリーを交換して設置することは自力では難しい面もあります。安全に交換することもできるため、お店に依頼して交換する方がメリットがあるでしょう。

⑤ 買取専門店に買い取ってもらう

意外かもしれませんが、使用済みバッテリー製品については専門の業者に買い取ってもらうことも可能です。バッテリー製品には、金属などの資源が多く含まれているため、再利用が難しい廃バッテリーであっても買取対象となります。

自動車部品の買取専門店、金属スクラップ買取専門店、リサイクル業者といった買取業者で対応してもらえます。お住いの近くに対応している業者があるか確認をしてみましょう。

しかし、買い取りの場合には使用済み・不用なバッテリーが10個以上ないと対応してもらえないなどの条件もあるでしょう。利用する場合にはバッテリーの数が多くなることも考えられるため、出張対応に応じて貰える業者であれば引き取りに来てもらえて楽でしょう。

ただし、買取してもらえるバッテリーについては、そこまで高額な金額にはなりません。おおよそ1kgあたりの金額は20～90円程度となっています。新品のバッテリー製品の場合にはもう少し買取額は高くなるかもしれません。

12kg程度のバッテリーを10個まとめて買い取ってもらうと考えると、12kg×50円(平均)×10個となり総額で6,000円程度になります。そう考えると、金属の買取としては価値がありそうです。

⑥ 不用品回収業者に依頼する

バッテリー部品以外にも合わせて処分をしたいものがある場合には、不用品回収業者に依頼をして様々なものを同時に回収をしてもらいましょう。処分に手間や時間をかけたくないという場合にもおすすめです。

基本的に不用品回収業者は何でも回収をしてくれます。適正処理困難物でも問題はありません。あらゆる不用品の処理方法について熟知されているので安全に適切に処理をしてくれます。

また、回収日時に自由が利くところも嬉しいポイントです。平日・土日・祝日など関係なく回収を行ってくれます。早ければ申し込み当日に回収してくれる場合もあるでしょう。日中は忙しいという場合は早朝や夜間に対応してくれる業者もあるため、依頼者の都合に合わせて対応してもらえます。

ただし、手軽に処分できる分、費用は高めであるためその点は頭に入れておきましょう。回収するものが多ければ多いほど回収品ごとの処分費用が割安になりますが、バッテリー1つだけの回収依頼は割高なため不向きといえます。

事前に他に回収して欲しい不用品がないか準備・確認しておくと良いでしょう。依頼に合わせて不要なものを一括で回収してもらいましょう。

その他の注意点

バッテリーの内部には、人体に悪影響を与える物質が使用されている場合がある為、処分の際には適切な方法で取り扱う必要があります。あらかじめ注意しておく必要がある物となることを認識をしておきましょう。

以下、適切な取り扱い方法・危険が伴う状況について解説を致します。

バッテリーの危険性を把握しておこう

一般的なバッテリー・充電池製品とそこまで大きな違いはありませんが、バッテリー内部に含まれる液体に関しては、危険性が高く人体への影響があります。この部分がバッテリーを取り扱う上で一番の懸念点となるかもしれません。

一般的な用途で使用している状態であれば特に大きな懸念点はありませんが、使用済みバッテリーに関しては上記のような保管上の懸念が考えられます。

適切な取り扱いについて

まず、自動車のバッテリーは非常に重いということを頭に入れておきましょう。その為、重さに耐えられず急に置こうとした場合に「ドンっ！」と衝撃が加わる場合があります。バッテリー自体の重さも相まって意外に強い衝撃になってしまう場合が多いかもしれません。

次に、保管場所や保管状態に十分注意しましょう。保管に際しては、高温となるような環境は避けましょう。できるだけ外部からの変化を避けられる環境が望ましいです。また、平らで安定した場所に設置しておくことも重要です。倒れないように保管をすることが重要となり、転倒することで衝撃が加わってしまうような事態は避けましょう。

その他、先述の通りですが、持ち運びなどを行う際はゴミ手袋などを着用して直接触れないように配慮しましょう。液漏れが起きている場合には怪我をしてしまう可能性があるため、普段から注意しておく必要があります。

また、ビニールテープで端子部を被覆してショートしないようにしておく必要があります。

不法な投棄は厳禁

バッテリーの処分は簡単ではありません。その為、どうしてもすぐに処分を進めることができず、後回しにしがちです。当然のことながら、人目のつかない場所に放置したりそのままにすることがないようにしなければなりません。

ご自身の所有する敷地以外の場所に置いて捨てたりすることは不法投棄となります。不法投棄は法律違反となる行為であり、罰則が科せられるため行ってはいけません。

また、バッテリーは適正処理困難物であるため、正しく適切な処理を行わなければ環境に悪影響を及ぼす懸念もあります。液漏れが起こることで、土壌や水質を汚染するなど、大きな影響が出てしまいます。当然、人体への影響もあり健康被害にも気を付けなければなりません。

このように、処分を後回しにしてしまうと不安要素が強く残る品目でもあるため、しっかり責任を持って処分を進めなければならないものとなっています。

放置しすぎると危険

先述の通り、バッテリーの内部には危険性の高い液体が含まれています。その液体が自然と漏れ出す状況とならないように気を付けましょう。

バッテリーはその重さ故に、落下や店頭などによる衝撃による破損を懸念されることが多いものですが、自然劣化にも気を付けた方が良いものです。

バッテリーは厚いプラスチック容器が用いられている場合が多いですが、何年間も野外や半屋外に放置されていれば容器も劣化してくるでしょう。また、内容物に重さも伴うため、自重により自然と破損・劣化を伴うことも考えられます。

バッテリー自体は、そもそもしっかりとした耐久力を持つものではありますが、扱う環境によっては注意が必要となることは頭に入れておきましょう。

その他の補足・ポイント

バッテリー製品の処分に際し、気を付けて欲しい点をまとめてご紹介いたします。

自己交換等の対応は避けた方が良い

ご自身の手でバッテリーを購入してきて交換すること自体はそこまで大きな問題ではありませんが、交換を行った後の古いバッテリーの処分に苦労する場合が多いです。

そのため、知識があり対応が可能であったとしても、どのように処分を行えるかを事前に確認して処分方法を確保できなければ、処分の問題が生じることになってしまうため避けられた方が良いでしょう。

基本的にバッテリーの処分が伴う対応については、専門の業者を介して交換を依頼するなどした方が圧倒的に楽であることを覚えておきましょう。

業者に交換してもらった際の注意

比較的起こりがちなケースとして、バッテリーの出張交換を業者に依頼した際に、バッテリーの回収を忘れられてしまうことです。

古いバッテリーを取り外して一時安置して、新しいバッテリーを設置してもらい自動車等の動作を確認し終わると、そこで一区切りついてしまう場合が多く、どうしても置かれている状況が忘れ去られてしまう場合は多いです。

この流れから業者に取りに来てもらうことができない状況が生じると、バッテリー単品を自己処分しなければならないこととなり、最も処分が大変な状況となってしまうため注意しましょう。

単品での処分が起きないように計画する

バッテリー製品は寿命や劣化状況に合わせて、自動車の整備に合わせて交換してもらうことが一般的です。つまり、買い替え対応が主流のものとなっています。

しかし、動かなくなってしまった自動車の対応のために「自前でバッテリーを購入して交換する」「出張対応してもらってバッテリーを交換してもらった」という流れで、古いバッテリーが手元に残る状態となることは避けた方が無難です。

交換であればスムーズに処分が進むものの、バッテリー単体での処分となるとハードルが上がりやすく難しくなります。「カー用品店」「ガソリンスタンド」「ホームセンター」など、単品での処分のみを受け付けている場所を探さなければならないため、より一層処分が困難となるため注意しましょう。

まとめ

今回は、自動車のバッテリーについて解説を致しましたが、いかがでしたでしょうか？

先述の通り、バッテリーは適正処分困難品となっているため、自治体のゴミ回収等では処分を進められない特殊な品目となっています。また、取り扱いにも注意が必要となり、持ち運びにも気を付けなければなりません。

そのため、あまり時間を掛けずにスムーズに処分を進められるように、今回ご紹介した内容を参考にして処分を行ってみてください。

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