
東京都23区の自治体の特徴や詳細情報
東京都には全体で62の区市町村が存在しています。それぞれを別けると、23区・26市・5町・8村となってきます。
各自治体ごとに日々の生活の中で感じられるゴミ排出のルールや基準は異なりますが、これらはそれぞれの自治体が置かれている状況や環境によっても左右されている面があるでしょう。
特に人口の違いは顕著であり、少ない自治体であれば5000人以下(町村地域)、多い自治体で90万人以上(区地域)と差も激しくなっています。このような背景からも、各自治体のゴミ処理事情は異なり、最適なゴミ収集&処理の活動にも違いが生じています。
当記事では、主に東京都23区の地域を対象として様々な情報を深掘りしてご案内していければと思います。
東京23区の自治体情報
ここからは項目別に各自治体の情報を確認してきましょう。
人口数
各自治体 | 人口数 | 各自治体 | 人口数 | 各自治体 | 人口数 |
足立区 | 69 万人 | 荒川区 | 21 万人 | 千代田区 | 6.6 万人 |
江東区 | 52 万人 | 江戸川区 | 69 万人 | 中央区 | 17 万人 |
北区 | 35 万人 | 葛飾区 | 45 万人 | 板橋区 | 58 万人 |
中野区 | 34 万人 | 豊島区 | 29 万人 | 台東区 | 21 万人 |
墨田区 | 27 万人 | 港区 | 25 万人 | 品川区 | 41 万人 |
練馬区 | 75 万人 | 新宿区 | 34 万人 | 杉並区 | 58 万人 |
目黒区 | 28 万人 | 渋谷区 | 24 万人 | 文京区 | 24 万人 |
大田区 | 74 万人 | 世田谷区 | 93 万人 | (平均) | 41.6 万人 |
上記のように非常に人口の多い自治体もあれば、10万人に満たない自治体も存在しています。東京都23区の平均の人口数は約42万人となりますが、実に14つの区が平均以下となる状況となっています。ちなみに26つある市部の平均の人口数は16万人となるため、23区の多くの自治体は市部よりも人口数で勝る状況となりそうです。
また、世帯/人口数で考えると平均値は56%となります。どちらの自治体も概ね人口数に対しての56%ほどが世帯数と考えてしまって良いでしょう。
面積と人口密度
各自治体 | 面積(㎢) | 人口密度 (1㎢あたり) | 各自治体 | 面積(㎢) | 人口密度 (1㎢あたり) | 各自治体 | 面積(㎢) | 人口密度 (1㎢あたり) |
足立区 | 53 ㎢ | 1.30 万人 | 荒川区 | 10 ㎢ | 2.13 万人 | 千代田区 | 11 ㎢ | 0.57 万人 |
江東区 | 43 ㎢ | 1.21 万人 | 江戸川区 | 49 ㎢ | 1.38 万人 | 中央区 | 10 ㎢ | 1.66 万人 |
北区 | 20 ㎢ | 1.71 万人 | 葛飾区 | 34 ㎢ | 1.29 万人 | 板橋区 | 32 ㎢ | 1.80 万人 |
中野区 | 15 ㎢ | 2.19 万人 | 豊島区 | 13 ㎢ | 2.28 万人 | 台東区 | 10 ㎢ | 2.09 万人 |
墨田区 | 13 ㎢ | 1.97 万人 | 港区 | 20 ㎢ | 1.26 万人 | 品川区 | 22 ㎢ | 1.83 万人 |
練馬区 | 48 ㎢ | 1.56 万人 | 新宿区 | 18 ㎢ | 1.89 万人 | 杉並区 | 34 ㎢ | 1.72 万人 |
目黒区 | 13 ㎢ | 1.97 万人 | 渋谷区 | 15 ㎢ | 1.60 万人 | 文京区 | 11 ㎢ | 2.21 万人 |
大田区 | 61 ㎢ | 1.19 万人 | 世田谷区 | 58 ㎢ | 1.61 万人 | (平均) | 27 ㎢ | 1.66 万人 |
人口密度については、各自治体ごとの面積・環境面にも左右されますが、概ねどちらの地域も1㎢あたり1万人以上となってきています。意外にも、人口数14位の豊島区が最も人口密度が高く、人口数1位を誇る世田谷区については人口密度順では14番目です。
自治体の面積が最も小さい荒川区・台東区であっても、20万人を超える人口数となるため人口密度も2万人(1㎢あたり)を超える状況となってきています。
人口・世帯数から見たゴミ処理事情の違い
各自治体 | 人口数 | 面積(㎢) | 人口密度 (1㎢あたり) | 世帯数 | 世帯密度 (1㎢あたり) |
荒川区 | 21 万人 | 10 ㎢ | 2.13 万人 | 11.9 万世帯 | 1.17 万世帯 |
台東区 | 21 万人 | 10 ㎢ | 2.09 万人 | 12.8 万世帯 | 1.27 万世帯 |
港区 | 25 万人 | 20 ㎢ | 1.26 万人 | 1.49 万世帯 | 0.73 万世帯 |
江東区 | 52 万人 | 43 ㎢ | 1.21 万人 | 28.3 万世帯 | 0.65 万世帯 |
上記の4つの自治体例を見てもらうと分かりますが、これらのうち最も人口数が多く、排出されるゴミの量(機会)が多いと考えられる自治体は江東区です。人口数・世帯数に比例してゴミの量は多くなるため、当然の結果と言えるでしょう。
まず、基本的に世帯数がゴミ排出量の基準となってきます。世帯数が多ければ多いほどゴミの排出される機会は多いものとなってくるでしょう。しかし、ゴミの収集対応などの面を考えるとやや勝手が違ってきます。
ゴミ収集・清掃活動の観点から見ると、特定範囲のエリアの中にどのくらいのゴミが発生するかによってゴミ収集能力や円滑さが変化してきます。このような面を考慮すると、台東区と江東区では2倍もの差があり、単純にゴミ収集活動による負荷・負担が大きくなることが分かるでしょう。
各自治体 | 人口数 | 世帯密度 (1㎢あたり) | 各自治体 | 人口数 | 世帯密度 (1㎢あたり) |
世田谷区 | 93 万人 | 0.84 万世帯 | 目黒区 | 28 万人 | 1.07 万世帯 |
練馬区 | 75 万人 | 0.80 万世帯 | 新宿区 | 34 万人 | 1.22 万世帯 |
大田区 | 74 万人 | 0.64 万世帯 | 中野区 | 34 万人 | 1.34 万世帯 |
品川区 | 41 万人 | 1.00 万世帯 | 豊島区 | 29 万人 | 1.39 万世帯 |
また、上記をみると分かる通り人口の多い自治体については自治体自体の面積の広さもあります。そのため、特定範囲のエリアの中にどのくらいの世帯が存在しているかによって、発生するゴミの量(機会)も変化してきます。そのため、規模の大きな自治体については、範囲を限定してみると実は発生するゴミ量は少ないことが分かります。
逆に面積が狭い自治体については、同じようにゴミ収集活動を行ったとしても4~5割ほどゴミ量が多くなってしまうものと考えられます。
もちろん、各自治体の面積によってもゴミ収集活動を行う規模が異なるため、実際に稼働しているゴミ収集車の台数・作業時間・作業範囲などを考えると、どちらの自治体も同じくらいの規模感になってくるかもしれません。
しかし、焼却施設等の稼働数などの違いは必ずある為、最終的なゴミ処理能力の面を考えると人口の多い自治体の方が、効率よくゴミ収集と処理が行われているものと考えられます。
地域別の詳細情報
各自治体 | 人口数 | 世帯数 | 世帯人数 | 面積 | 人口密度 (1㎢あたり) | 世帯密度 (1㎢あたり) | 地域のゴミ 発生比率(機会) |
世田谷区 | 93 万人 | 49 万世帯 | 1.90 人 | 58.0 ㎢ | 1.61 万人 | 0.84 万世帯 | 1.94 |
練馬区 | 75 万人 | 38 万世帯 | 1.94 人 | 48.0 ㎢ | 1.56 万人 | 0.80 万世帯 | 1.53 |
大田区 | 74 万人 | 40 万世帯 | 1.84 人 | 61.8 ㎢ | 1.19 万人 | 0.64 万世帯 | 1.58 |
足立区 | 69 万人 | 36 万世帯 | 1.89 人 | 53.2 ㎢ | 1.30 万人 | 0.68 万世帯 | 1.44 |
江戸川区 | 69 万人 | 34 万世帯 | 1.98 人 | 49.9 ㎢ | 1.38 万人 | 0.69 万世帯 | 1.37 |
杉並区 | 58 万人 | 32 万世帯 | 1.79 人 | 34.0 ㎢ | 1.72 万人 | 0.95 万世帯 | 1.29 |
板橋区 | 58 万人 | 32 万世帯 | 1.81 人 | 32.2 ㎢ | 1.80 万人 | 0.99 万世帯 | 1.27 |
江東区 | 52 万人 | 28 万世帯 | 1.84 人 | 43.0 ㎢ | 1.21 万人 | 0.65 万世帯 | 1.11 |
葛飾区 | 45 万人 | 24 万世帯 | 1.84 人 | 34.8 ㎢ | 1.29 万人 | 0.70 万世帯 | 0.97 |
品川区 | 41 万人 | 22 万世帯 | 1.82 人 | 22.8 ㎢ | 1.83 万人 | 1.00 万世帯 | 0.91 |
北区 | 35 万人 | 20 万世帯 | 1.74 人 | 20.6 ㎢ | 1.71 万人 | 0.98 万世帯 | 0.80 |
新宿区 | 34 万人 | 22 万世帯 | 1.55 人 | 18.2 ㎢ | 1.89 万人 | 1.22 万世帯 | 0.88 |
中野区 | 34 万人 | 20 万世帯 | 1.63 人 | 15.5 ㎢ | 2.19 万人 | 1.34 万世帯 | 0.83 |
豊島区 | 29 万人 | 18 万世帯 | 1.64 人 | 13.0 ㎢ | 2.28 万人 | 1.39 万世帯 | 0.72 |
目黒区 | 28 万人 | 15 万世帯 | 1.79 人 | 14.6 ㎢ | 1.93 万人 | 1.07 万世帯 | 0.62 |
墨田区 | 27 万人 | 16 万世帯 | 1.67 人 | 13.7 ㎢ | 1.97 万人 | 1.17 万世帯 | 0.64 |
港区 | 25 万人 | 14 万世帯 | 1.72 人 | 20.3 ㎢ | 1.26 万人 | 0.73 万世帯 | 0.59 |
渋谷区 | 24 万人 | 14 万世帯 | 1.72 人 | 15.1 ㎢ | 1.60 万人 | 0.93 万世帯 | 0.56 |
文京区 | 23 万人 | 12 万世帯 | 1.89 人 | 11.2 ㎢ | 2.12 万人 | 1.11 万世帯 | 0.50 |
荒川区 | 21 万人 | 11 万世帯 | 1.81 人 | 10.1 ㎢ | 2.13 万人 | 1.17 万世帯 | 0.47 |
台東区 | 21 万人 | 12 万世帯 | 1.64 人 | 10.1 ㎢ | 2.09 万人 | 1.27 万世帯 | 0.51 |
中央区 | 17 万人 | 9.8 万世帯 | 1.72 人 | 10.2 ㎢ | 1.66 万人 | 0.96 万世帯 | 0.39 |
千代田区 | 6.6 万人 | 3.8 万世帯 | 1.72 人 | 11.6 ㎢ | 0.57 万人 | 0.33 万世帯 | 0.15 |
それぞれの地域の情報をまとめると上記のようになります。
特徴としては、大きな規模の自治体は人口数こそ多いものの1世帯あたりの人数が多くなる傾向がある為、最終的に発生・排出されるゴミ量は少なる傾向があります。逆に小・中規模の自治体の方が単身者世帯の割合が多く、発生・排出されるゴミ量は多くなるような印象を受けるかもしれません。
また、全体の平均値から見た場合のゴミの発生比率(機会)については、「全体平均からの面積の割合」×「全体平均からの世帯密度(1㎢)の割合」により算出をしています。これを見ると、概ね各自治体の人口数に比例する結果となっていますが、極端に大きな差(変化)は無いことが分かります。
豊島区を例に出してみると分かりますが、いくら人口密度が高い環境であっても、それ以上に面積と人口数が勝る地域であればゴミの発生機会・量は多くなってくることが分かるでしょう。荒川区と台東区については、ほぼ同条件の環境となりますが、世帯数が多いことが影響して台東区の方がゴミの発生比率(機会)は多くなっています。
その他、自治体の面積が広ければ広いほど人口数も多くなる傾向があります。10㎢あたり20万人程度が基準になりそうですが、規模の大きな自治体になるにつれて人口数の割合は低くなる状況があるでしょう。もしかすると、各自治体地域ごとの地価が人口数に与える影響もあるかもしれません。
あとがき
今回は、東京都23区の各自治体の細かな情報をお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか?
非常に人口の多い東京都23区の各自治体においては、概ね人口数に比例するかたちでゴミが発生する機会が多いことが分かったかもしれません。
各自治体のゴミ処理能力などは数値上では見えてこない部分となりますが、排出されるゴミ量の規模感を考えた場合には、大きな自治体の方がゴミ処理設備・環境などは充実しているものと考えられます。
しかし、地域の規模感に比例してゴミの量も多くなり、粗大ゴミや不用品なども増えてくるものと考えられるため、このあたりの事情が各自治体の粗大ゴミの料金の違いにも表れているでしょう。
もちろん、ゴミの捨てやすさや問題の解決のしやすさにも繋がる部分があるため、地域の特徴についての理解を深めていくことは重要になってくるでしょう。
東京都エリアの情報については『東京都|不用品回収・粗大ゴミ処分の業者【リユース本舗】』をご覧ください。