買取対応で費用を相殺できる?
不用品の回収を行っている一部の業者には、古物商の許認可を得ていて買取の対応を行っている業者も存在しています。つまり、不用品回収業者でありながら不用品のリサイクル回収も行うことができる業者がいるのです。
すると、よく見かけるものとして「不用品を回収の依頼に合わせて買い取れるものがあれば買取を実施する」というサービスがあるでしょう。
普通に考えると利用者にとっては非常に嬉しい有難いサービスとなってきますが、冷静に考えると実際はややアンバランスなサービスとも考えることができます。
今回は、これらの理由について詳しく説明と解説を致します。買取の利用に際しては、一長一短であり上手く活用することが重要となってきます。
通常の買取業者の対応について
まず、一般的なリサイクルショップ等の買取対応を行っているお店について考えて行きましょう。取り扱う商品に応じてお店の動きも異なる場合が多いですが、大概の場合は「店舗持ち込みでの買取」「出張買取」を行っています。
リサイクルショップ等での買取は利益が生みやすいという印象があるのは店舗持ち込みがあるからでしょう。単純に買取が行われた分だけ利益を得ることができ、出費も掛かりません。時間や手間は掛かってしまいますが自己搬入さえできれば問題もないでしょう。
逆に、出張買取については出張対応費用が掛るため、そもそも出費が生じる可能性がある状態となります。費用は概ね2,000~2,500円程度である場合が多いです。その後、買取が行われることで出張対応費以上の査定が発生すれば利用者は利益を得ることができる流れです。
買取の出張対応では赤字はほぼない
出張買取対応を依頼する場合については、利用者側が利益を得られないという状況はほとんどないと考えられます。
これは、依頼の時点である程度の目測や計算がされている場合が多いからといえます。つまり、出張買取費用となる2,000~2,500円以上の査定による利益が出るものとして依頼がされているからです。
厳密に計算をされているということではありませんが、ある程度価値を感じられる「家具・電化製品・書籍」などが5~10点分あることで、『確実に利益は出るだろう』という状況になるからでしょう。
そもそもある程度の大きな物や数がある物を店舗に持ち込めない場合に利用することが多いため、何かしら価値がある物があれば利益が出しやすいものでもあります。
出張対応でも損をする場合がある
先述のように、あらかじめ利益が生み出せる可能性がある状態で依頼をする場合を除くと、もしかすると赤字となってしまう場合も十分に考えられます。
例えば、家具1個のみを買い取ってもらうとします。査定額が1,500円ですが出張対応費が2,500円掛った場合には、1,000円の赤字となってしまいます。
このようなかたちでリサイクルショップ等の買取業者を利用することはあまりないかもしれませんが、実際には問題なく成立するものであり、考え方によっては良い処分方法にもなります。
損をしてもメリットが感じられる場合
もう一つ例を出してみます。
テレビ1台を処分したいと考え買取を依頼した場合、買取業者側からすると1万円以上で販売できるものと計算をして1,500円での査定になったとします。出張対応費が2,500円掛った場合には、1,000円の赤字となってしまいます。
こちらも出費が必要な状態となり赤字となってしまいますが、実際には処分の費用を抑えることができている状態なのです。理由は買取品がテレビというリサイクル回収が必要な特殊な製品だからです。
本来は、自力で処分を進めようとすると5,000円前後のリサイクル費用が掛ってしまいます。同じ処分と考えた場合には、買取を依頼したかたちの方が3,500円も得をすることになるのです。
※厳密には、リサイクル店側も販売できる価値があると判断しての査定となっているため、再利用・使用ができない状態の製品の場合には買取が成立しません。また、最終的に処分をするしかない状況となった場合を考慮すると、お店側でもその処分費用以上の価値がある物でなければ採算が取れず買取対象にもなりません。
つまり、リサイクルショップ等の買取で処分(手放す)ことができるのであれば、結果的にお金を払うかたちになるとしても利用する価値がある場合もあるのです。
不用品回収業者の買取は良い?
ここからが本題です。前項で一般的なリサイクルショップ等での買取対応については、概ね理解ができたのではないでしょうか。上手く対応費用と相殺ができれば利益を得られる場合が多かったでしょう。
しかし、不用品回収業者については一般の買取業者とはややシステムが異なります。そこのところをしっかりと理解する必要があります。
買取専門の業者ではない
不用品回収業者については買取専門の業者ではなく、あくまでも不用品回収サービスの一環で買取対応を行ってくれるだけである場合が多いです。その為、そもそもの出張対応に伴う費用自体の考え方が異なってきます。
買取業者の場合は「出張対応費(2,000~2,500円)」ですが、不用品回収業者の場合は「不用品回収の定額プラン(5,000円~)」を利用することとなります。つまり、同じ買取の対応を行ってもらったとしても倍以上の費用が掛ってきてしまうのです。
そもそも、不用品回収業者は不用品の回収対応をメインに活動を行っているため、買取対応に重点をおいて利用するということについてはやや不向きな感が否めません。
業者種別 | 費用 | 金額(出費) | 備考 |
リサイクル店など | 出張対応費 | 2,000~2,500円 | 3点以上で元が取れる可能性あり |
不用品回収業者 | 定額プラン費 | 5,000~10,000円 | 10点以上で元が取れる可能性あり |
買取査定額は標準的な価格
先述の通り、不用品回収業者については専門の買取業者ではないため、様々な製品についての詳しい知識は持ち合わせていない場合が多いです。人気製品や流行品といった知名度の高い物の場合には問題なく対応が可能ですが、マイナーな製品は上手く判断することができず、査定額も標準額となる場合が多いでしょう。
このような事情があるため、基本的に不用品回収業者の買取サービスを利用した場合の査定額については、リサイクルショップ等の専門店での査定額に比べてあまり高い値段が付かない場合がほとんどです。
買取の場合は回収品にカウントされない
ここまでの説明でも分かる通り、不用品回収業者のサービスは回収対応がベースとなっています。その為、依頼内容に応じて回収できる不用品の量は限られています。
しかし、買取をお願いすればその分だけ回収量(トラックへの積み込み量)も変化してしまうことになるため、この場合には提供プランの回収量に買取品は含めないかたちとなっています。
余程のことがない限りは、リサイクルショップ等でも回収量の制限を設けていないでしょう。それと同じように不用品回収業者の買取対応についても、基本的には回収量は考慮されません。
相殺により無料になることはあまりない
当記事の本題についての回答となってしまう内容にはなりますが、不用品回収業者の買取対応を利用することにより対応費用自体を無料にすることはほぼできないものと考えられます。
理由としては、買取を依頼する製品がよほど新しく人気のある製品などでない限り、一般的な買取対象品については1点あたり300~500円ほどの買取査定にしかならないためです。最安値の回収プランを利用したとしても、買取品が10点分以上は必要になるでしょう。
不用品回収業者に買取を依頼する場合は、回収対応の定額プランを利用することが前提となります。この定額プランには、出張対応・搬出対応等の費用が含まれていると考えなければなりません。その上で、別対応として買取を依頼するかたちになる場合が多いため、相殺するためにはそもそも買取品の数が必要になります。
多くの不用品を無料で回収してもらえそうな印象を抱いてしまう部分に魅力があるとも言えます。
どの業者であっても純粋に商売
各業者の考えていること(心理)を読み解くことができると、上手く利用できる場合もあるでしょう。
リサイクルショップ等の買取業者の場合には、販売をする商品自体が集まらなければ利益を追求することはできません。そのため、査定額の問題よりも買取品が集まって仕入れが充実するかどうかの方が重要視されているかもしれません。
不用品回収業者の場合には、そもそもの収益を得るためには提供サービスプランを利用してもらうことが大前提となっています。より多くの方に気軽に利用してもらえるように、様々な付加オプションや対応を充実されていると考えられるため、買取対応はそこまで重要視されていない傾向があるでしょう。
根本的にはどちらの業者もリサイクル対応等で商品を販売するような動きに繋がることは変わりませんが、業者ごとに重要視しているポイントは異なるでしょう。
買取対応の活用の仕方
前項でも説明した通り、買取対応のみでの費用の相殺は現実的ではありません。では、どのようなかたちで買取の対応を利用すると良いのでしょうか?
まず、買取を利用する場合には「少しでも費用を抑えられれば」という考えのもと利用することが重要です。つまり、「あわよくば利益がでるのでは?」といった考えはあまり持ってはいけません。
サービスプラン | 回収点数 | 買取点数 | 査定額 | 請求額 |
定額プラン(5,000円) | 5点 | 1点 | 300円 | 4,700円 |
定額プラン(10,000円) | 6点 | 2点 | 800円 | 9,200円 |
定額プラン(12,000円) | 7点 | 2点 | 2,000円 | 10,000円 |
上記のように数点分の買取品を合わせて少しでも費用を抑えられるように利用することが理想でしょう。
1点分で非常に高い査定額が付くような買取品も出てくる場合がありますが、多くの場合そのような物は他所で売却を行った方が2~3倍の値段が付くことが考えられます。あくまでも「気持ち程度で買取として回収させてもらいます」といった雰囲気が強くなる傾向があるため、注意しましょう。
しかし、利用者に依頼しやすく考慮され、買取品から利益も生まれるなど、利用者側と業者側との双方にメリットがあることは間違いありません。
まとめ
今回は、不用品回収業者の買取サービスを利用した場合に費用を相殺できるのかについて解説を致しましたが、いかがでしたでしょうか?
不用品の処分・回収を専門に扱っている業者については、一般的な買取業者とは異なり買取対応の質や査定額に大きな違いがあることが分かったでしょう。
また、どちらの業者も買取品を再利用して販売するなどの対応は同じと考えられますが、仕入れて揃える商品の種類や販売時の価格、質や状態などのポイント・重要視する点は業者によっても様々です。
不用品回収業者についてはあくまでもオプションとして買取サービスを利用できる意味合いが強くそこまで利用者が期待するような査定額となる状況は少ないかもしれません。それでも、そもそも依頼をしている不用品回収サービスの費用をできるだけ抑えることができる手段としては非常に有効なものとなるでしょう。
もう使用していないまだ使える不要な物がある場合には、ついでに買取を相談してみると良いかもしれません。
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