家庭用パソコンのリサイクル処分について
ご家庭などで使用されていたパソコンを処分する場合には、資源有効利用促進法に則り、専用のリサイクル処分が義務付けされています。
パソコン意外にも、パソコン用液晶モニター・その他周辺機器なども同様に処分を進める必要があります。
上記の通り、専用のリサイクル処分を行う必要があるため、自治体から提供されている一般ゴミ・粗大ゴミの収集サービスでは処分ができませんのでご注意ください。
今回は、そんなパソコン製品の処分方法について詳しく解説を致します。
リサイクル処分が必要となる品目
以下のパソコン製品・関連製品はリサイクル処分の対象品目となります。
・パソコン本体(デスクトップパソコン)
・ノートパソコン
・モニター
・その他PC周辺機器
これらのパソコン製品には様々な部品や金属素材が使用されています。そのため、資源を取り出し再利用することが推奨されています。
一見、小さな電化製品のように感じられる場合もありますが、非常に特殊な精密機器と認識しておきましょう。
リサイクル処分の方法
先述の通り、パソコン製品は一般的な家電製品ゴミや粗大ゴミとして処分をすることができません。また、一般廃棄物としても処分を依頼することはできません。
そのため、各自治体では主に2種類の処分方法が推奨され案内されています。どちらの方法で処分を進めても、基本的に処分費用は無料(一部例外を除く)となるため処分に際し費用の負担はありません。
※また、処分したいパソコン製品の郵送料に関しても例外を除き無料です。
パソコンメーカーに依頼して回収をしてもらう
1つ目は、パソコン製品を製造・販売しているメーカー側で回収をしてもらう方法です。現在、ご自身で使用されているパソコンのメーカーに問い合せを行えば良いため、シンプルで分かりやすい方法です。
基本的にPCリサイクルマークが付いているパソコン製品については処分の費用が掛かりません。PCリサイクルマークは2004年以降に販売された製品であれば、ほぼ全ての製品に記載されています。
問い合わせ申し込みを行うと、送り状が添付された段ボールが送られてきます。その後、処分を申し込んだパソコン製品を箱詰めして郵送するだけで処分は完了となります。
こちらの方法では、該当するメーカーから販売された製品にしか対応してもらえないため、他社メーカー品の処分の申し込みは原則できません。
パソコン3R推進協会:https://www.pc3r.jp/home/
自治体の提携業者に回収してもらう
2つ目は、自治体と連携・提携しているリサイクル業者を利用する方法です。自治体より案内がされている業者となるため、利用に際して不安になることもないでしょう。
自治体側より推奨されているというだけで、基本的にどちらの地域からでも利用できる場合が多いでしょう。
こちらもメーカー側での処分と同様に、問い合わせ申し込み後に、送り状が添付された段ボールが送られてきますので、箱詰めをして郵送するだけで処分は完了となります。
こちらの方法では、どちらのメーカー製品であっても回収をしてもらうことができるため非常に便利です。特に、国内メーカー以外のパソコン製品を処分する場合には、こちらの方法でしか処分ができません。同様に、どこのメーカーの製品か分からない場合にも利用しやすいです。
リネットジャパンリサイクル株式会社:https://www.renet.jp/
処分に関する詳細・補足
前項でご紹介した処分方法について、いくつか補足事項やポイントがあるため合わせてご案内を致します。
処分費用や送料が掛からない理由
パソコンのリサイクル処分については、回収した製品に再利用できる部品や金属素材が含まれているため、回収を行うメーカーや業者側では、取り出した資源を有効活用することが出来ます。
そのため、パソコン製品を回収する際の郵送コストなどを含めても、最終的に利益を生み出せる枠組み(スキーム)が確立していることが理由と考えられます。
※パソコンは資源価値の高い機器であり、「金・銀・銅」などの金属資源を取り出すことが可能です。国より認定受けた工場で適正に処理され原材料として再利用しています。
処分費用が無料となるのは1台分のみ
ほとんどの場合、パソコンの回収は無料と案内されていますが、これはパソコン1台分のみの処分を申し込んだ場合の条件となります。
そのため、まとめて複数のパソコンの処分を依頼する場合には、有料となる場合が多いです。この理由は、郵送物の量や重量が増えることで輸送コストが増加してしまう面が考慮されていると考えられるためです。
パソコン関連機器も同時に処分できる
パソコン用モニターやハードディスクなども同時に処分を申し込むことが可能です。
しかし、この場合には有料となりますので、基本的に処分費用は発生してくるものと考えておきましょう。処分する製品にもよっても異なりますが、パソコン関連機器については処理コストの方が高くなってしまう面があるからと考えられます。
そのため、パソコン用モニターについてリサイクル回収が必要な品目となり、実質的にパソコン自体よりも処分のハードルが高い製品と考えられます。
オプションサービスも利用可能
ハードディスクを処分する場合には、同時にデータ消去のサービスを利用することが可能です。こちらは追加で申し込むサービスとなるため、利用の際は有料となります。
パソコン内部に設置されたままのハードディスクも同様となりますが、ご家庭で使用されていたパソコンには個人情報が残されている場合が多いため、処分に合わせて安心安全なデータ消去を行ってもらえるでしょう。
その他の処分方法はある?
パソコン関連製品については、現状今回紹介した処分方法意外には処分・廃棄をする方法はありません。資源有効利用促進法に則った処分方法しか利用ができないことが理由です。
そのため、一般ゴミ等の方法で排出することは法令違反となります。不法投棄等を行った場合には、5年以下の懲役または1000万円以下(法人は3億円以下)の罰金が科せられます。 また、パソコン等に含まれる重金属等による環境汚染などの懸念もあります。
ハードディスクを破砕して処分することは可能?
コンパクトなサイズのハードディスク製品(2.5インチHDD・SSD / NVMe SSD)については、破砕処理をして金属ゴミ等で排出することも可能と考えられます。
パラパラに分解した場合にもそこまで多くのゴミは発生しません。そのため、金属類ゴミとして一般ゴミに排出すること自体は可能でしょう。
HDD/SSD内に含まれる個人情報を物理的に消去するという考えは一般的であり、これまでの処分方法としても一般的な手法であったと考えられます。しかし、先述の通り法令違反となる可能性があるため注意しましょう。
売却や譲渡をして実質的に処分する
厳密に処分をするということには繋がりませんが、不要なパソコンを手放す方法として、中古パソコン販売店やフリマアプリ・ネットオークションで売却する方法も有効です。また、パソコンが欲しいという人に譲渡してしまうのも良い方法でしょう。
この場合、まだ現役で十分に使用できるパソコンであることが望ましいです。また、売却や譲渡を行う際には、ハードディスクを取り出しておき、個人情報の流失の懸念を排除しておくと安心できるでしょう。
不用品回収業者に依頼して回収してもらう
直接的にリサイクル処分が完了する処分方法とはなりませんが、不用品回収業者に引き取り回収を依頼することも良い方法です。
不用品回収業者はパソコン製品でも回収してもらうことが可能であるため、特に問題なく依頼を行うことが出来ます。業者側が追って処分を実施することになるか、買取後にリユースされるなど業者によっても対応に違いはあるでしょう。
不用品回収業者は即日対応を行っている場合が多いため、一般的な処分方法と比べると圧倒的に早く処分が可能となるメリットがあります。
※こちらの方法を利用する際にも、あらかじめハードディスクを取り外して回収を依頼するなど、個人情報の流失の懸念を排除しておくと安心できるでしょう。
まとめ
今回は、家庭用パソコン製品の処分について解説を致しましたが、いかがでしたでしょうか?
パソコン製品はリサイクル処分を行うことが大前提となっている品目であり、自治体から推奨されている案内の以外の処分方法については、現時点では無い状況となっています。
しかし、資源の再利用を目的として回収手段が確立されているものでもあり、無料で処分を依頼できるなど非常に利用しやすいサービスが提供されています。そのため、申し込みの手間を除き、特にデメリットとなるようなことも無いため、積極的にリサイクル処分を活用することができるでしょう。
お電話相談・お見積り・運搬車両費用・
スタッフ増員料金は一切不要!
電話1本で即日対応まずはお気軽にお問い合わせください!